SFMap

現在のインターネットサービスの多くはWeb上で提供されています。Webトランザクションのかなりの部分はすでに暗号化されており、暗号化への移行によって、ネットワーク運用者がトラフィックの内訳を把握することが難しくなっています。本研究の目的は、ネットワーク運用者がHTTPSトラフィック中のホスト名を推定できるようにすることです。ホスト名の情報は、暗号化されたWebトラフィックの内訳を把握するうえで有用だからです。提案手法は、HTTPSフローとDNSのクエリ/レスポンスを相関させます。この手法は一見自明に思えるかもしれませんが、近年のDNSエコシステムの展開と実装により、難しい研究課題となっています。具体的には、CDNが用いるCNAME(正規名)の手法、DNSのTTL設定の動的かつ多様な性質、さまざまなキャッシュ機構の存在による不完全な計測といった問題があります。これらの課題に取り組むため、DNSの仕組みの非常に動的かつ多様な性質を特徴づける形式的表現として、ドメイン名グラフ(DNG)を導入しました。さらに、DNG上で動作する Service-Flow map(SFMap)というフレームワークを開発しました。SFMapは、クライアントとサーバのIPアドレスの組が与えられたとき、HTTPSサーバのホスト名を統計的に推定します。規模の異なる2地点で収集した実際のパケットトレースを用いた大規模な分析によりSFMapの性能を評価し、SFMapが高い推定精度を達成し、最先端の手法を上回ることを示しました。

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  • T. Mori, T. Inoue, A. Shimoda, K. Sato, K. Ishibashi, and S. Goto, “SFMap: Inferring Services over Encrypted Web Flows using Dynamical Domain Name Graphs,” Proceedings of IFIP Traffic Monitoring and Analysis workshop (TMA 2015), LNCS 9053, pp. 126–139, Apr. 2015. (to appear) DOI: 10.1007/978-3-319-17172-2_9
  • T. Mori, T. Inoue, A. Shimoda, K. Sato, K. Ishibashi, and S. Goto, “Statistical Estimation of the Names of HTTPS Servers with Domain Name Graphs,” Computer Communications, Volume 94, Pages 104–113, November 2016. [概要]